あるとき、70代くらいのお客さまから、
「ピップエレキバンの磁石っていつまでもつの?」
と質問を受けました。
ピップエレキバンというのは使い捨ての商品だと思っていたので、これは予想外の質問でした。私がフリーズしたので、お客さまは続けました。
「箱に『永久』とか『半永久』とか書いてあったと思うんだけど、それっていつまでなの? 何年くらいもつの?」
ピップエレキバンの磁石は「永久」?
ピップエレキバンのパッケージを見てみると、たしかに箱の上部に「永久」磁石の文字があります。
そのお客さまは、100円ショップなどで張り替え用の絆創膏部分を購入し、ピップエレキバンの磁石のみを、何年ものあいだ再利用しているとのことでした。ずっとそうしていたものの、ふと、いったいいつまでもつのか疑問に思ったそうなんですね。
磁石だし、磁力そのものはずっと続くのではないかと思いましたが、改めて質問されると自信がなくなります(汗)。そもそも、ピップエレキバンは磁石と絆創膏部分が一体化した商品なので、1回貼れば絆創膏の粘着力はなくなり、そのまま「使い捨て」するものというイメージがありましたので、磁石のみ再利用する考えがあったことに驚きました。
私が磁石の再利用をいぶかしんでいる様子を察したのか、お客さまは、いいます。
「張り替え用のシールが売ってるじゃない。このお店にもあるし、100円ショップにも売ってるでしょ。てことは、磁石だけ繰り返し使っていいってことよね?」
たしかにうちのお店にも置いてありました。
しかも「ピップエレキバン張り替え用シール」とまでは書いてないですが、売り場的にはピップエレキバンのすぐ隣にあり、磁石張り替え用に使ってくださいと示唆しているように思えます。
ピップエレキバンの再利用について、メーカーに問合せをしてみた
よくわからなかったので、メーカーさんに確認してみました。
電話に出たメーカーのお客さま相談室の方はいいます。
「磁石だけ張り替えて使っている方が多いんですけど・・・本当はやめていただきたいです。磁石そのものは、たしかにずっと磁石として使用できますが、複雑な事情がありまして・・・」
ということで、複雑な事情を説明してくださいました。
その事情というのは、「ピップエレキバン」という製品は「磁石+絆創膏」合わせてひとつの医療機器として登録されているということです。 「磁石」または「絆創膏」に分解した状態では「ピップエレキバン」ではありません。その状態で使用して、万が一何かあったとしても、メーカーとしては責任とれませんよ、ということなのかなと推測します。
そうしたことを踏まえると、販売店としても磁石のみを使うことをすすめるわけにはいかないので、(張り替え用シールは扱っているくせに)ピップエレキバンの磁石は、磁石としては永久ですが、安全に使うためには使い捨てで使用してくださいとお願いしました。
お客さまはむしろピップエレキバンが「使い捨て」だったことが初耳だったそうで、大変驚かれていて、もったいないといっていましたが、なんとかわかっていただけたようでした。
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