メディカル・サプリメント・アドバイザーの資格をとるまでの話

2018/12/21

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※この記事を書いたのは2017年1月です。内容も当時のままになっていますので、ご了承ください。

昨年、メディカル・サプリメント・アドバイザーという資格を取りました。
申し込みをしたのはさらに一年くらい前になりますが、そもそもこの資格を取るべきかどうか迷ったときに、ネット上の情報を調べたところ、意外と情報が少ないことに困った覚えがあります。なので、今回はメディカル・サプリメント・アドバイザーの資格を取ることを検討している方のために、申し込みから取得までの話を書いておきたいと思います。



メディカル・サプリメント・アドバイザーとは

「メディカル・サプリメント・アドバイザー」とは、その名のとおり、メディカル・サプリメントに関する民間の資格です。

メディカル・サプリメント・アドバイザー認定講座に申し込みをして、eラーニングで学習し、認定試験に合格することで得られる資格です。疾患ごとに、使用されるサプリメントの特徴、作用機序、副作用などについて学ぶことができます。

サプリメント関連の民間資格はほかにもいくつかありますが、メディカル・サプリメント・アドバイザーに特徴的なのは受講資格が医療従事者(※医師・歯科医師・薬剤師・看護師・臨床検査技師・管理栄養士等の国家資格を有している者、 または医学生、薬学生)に限定されている点かと思います。



メディカル・サプリメント・アドバイザーの資格を取ろうと思ったきっかけ


ドラッグストアでお客さまから受ける質問は、お薬のことだけではありません。ときどき、サプリメントに関する質問を受けることもあります。


たとえば、

「コンドロイチンって本当に効くの?」
「血圧が高いんだけど、ニンニクがいいんだよね?」
「血糖値がいいんだけど、どんなサプリメントがいいの?」

といった質問を受けるのですが、それまでなんとなくの回答しかできていませんでした。もっと根拠に基づいたアドバイスができればと思い、サプリメントの資格や勉強法を探すなかで、こちらの資格は医療従事者に限定していることから、民間資格だけど信頼できそうかなと思い、選びました。見本として提示されていたテキストがわかりやすかったのも、選んだ理由のひとつです。



資格をとるまでにかかった費用


ネット上で申し込みをします。その後メールで受講料入金の案内が届きますので、
まず、受講料として、92,000 円(税込99,360円)を振り込みます。
入金の確認が取れるとe-ラーニングを利用できるようになります。

e-ラーニングでの学習を終えたら、試験を受けることになりますので、受験料として16,200円(税抜15,000円)を振り込みます。
その後、試験の予約を行ない、受験します。

合格しましたら、入会登録・(証明書の?)交付料として、10,800円(税込)(初年度のみ、以後年会費のみ)、初年度NHPI年会費として8,640円(税込)、合計19,440円(税込)を振り込みます。この振り込みが完了しますと、データベースとして受講テキストへのアクセスが可能になり、メディカル・サプリメント・アドバイザーの証明書が発行されます。

以後は1年ごとに会員の更新がありますので、毎年、年会費8,640円(税込)を収めていくことになります・・・。

まとめますと、

資格取得にかかる費用:計 135,000円(税込)

(内訳)
受講料:99,360円(税込)
受験料:16,200円(税込)
入会登録・交付料:10,800円(税込)
NHPI年会費:8,640円(税込)

資格維持にかかる費用:年間 8,640円(税込)


けっこうかかってますね。
学生さんはもっと安くなるようですし、法人で取得する場合にはまた違ってくるようです。あくまで個人で取得する場合の料金です。



私の勉強法


一応、一回で合格しましたので、参考までにどんな勉強をしたのか紹介させていただきます。ただ、私は記憶力がよくないので、あまり効率的な勉強法ではありませんが・・・。

e-ラーニングのテキストは全35章あります。疾患ごとに分かれていまして、ひとつの章は下記のような構成になっています。

  • 概要
  • 作用メカニズム図解
  • 疾患の病態に関する基礎知識
  • 疾患におけるサプリメント療法
  • ケーススタディ
  • テスト(10問)
  • 参考文献

疾患ごとに勉強を進めていくのですが、まず一回ざっとテキストを読んで確認テストを受けてみました。初回の点数は30~90点でした。確認テストでわからなかったところをテキストで確認し、とりあえず、できなくても次の章に進むことを重視しました。3ヶ月くらいですべての章の勉強を終わらせて合格できたらいいな、などと考えていましたが、なかなか思うように勉強が進まず、ざっと35章に目を通すだけで半年かかりました。途中でやる気をなくした時期もあります。

ちなみに事務局からいただいた勉強法のアドバイスとして、下記のように書かれていました。

重要な単元は前半に固めてあり、後半は比較的早く学習できる単元となっております。
その為、一つの単元はざっと読み込み、 10問の確認試験を受け出来るだけ早く次の単元へ進んで下さい。
各単元の確認試験は何度でも受けられ、 復習のためですので点数は気にせずに、35単元全て終了後、 全体の時間配分を考慮し自分の苦手な単元に戻り学習し、確認試験の点数をあげるようにすると比較的短期間で進めることが 出来ます。

重要な単元は前半にあるとのことでしたので、2回目の学習は最後の章から前の章へと逆に進めていきました。そのほうが、前の章の記憶が残りやすいと思ったからです。
また、e-ラーニングの受講期限は申し込みから1年、認定試験の受験資格は2年と決められていましたので、私は、受験日を受講期限ぎりぎりの1年後の月末に予約し、試験日の1~2ヶ月前からは(テキストは読まずに)ひたすら確認テストだけを繰り返しました。

話は変わりますが、わたしが自動車免許をとった頃、学科試験用の練習問題として、「満点様」というシステムがありました。ネット上でひたすら練習問題を解くのですが、最初はわからなくてもひたすら繰り返すうちに問題を暗記してしまい、あ、このパターンか! と答えが出てくるようになるんですね。

そんなイメージで、こちらの確認テストも、4~5回繰り返すうちに問題を暗記してしまい、すべての章で90~100点をとれるようになりました。



どんな問題が出たか


CBTシステムを利用した試験なので、パソコン上で試験を受けます。
問題数100問、試験時間85分です。私が受けたときは早く終われば途中退室可でした。考えるような問題ではなく、暗記なので、時間が足りないということはないのではないかと思います。

上記のように、私は最終的には確認テストだけを重視した勉強法をとっていましたので、確認テストと同じ問題が出たら90点以上はとれる自信がありましたが、残念ながらまったく同じ問題というのはほとんど出ませんでした。確認テストをベースにして、応用問題っぽくなっていましたが(最後のほう数問は複合問題でした)、それでも確認テストだけでも完璧にしておけば合格の可能性はあります。

私は試験が終わった段階では確実に合格できたという自信はなく、半々くらいの確率かなと思っていました。ですが、試験から2日後には合格の通知が来てほっとしました。
また、勉強していて、本当に合格できるのだろうかと途方に暮れたとき、試験の合格率などについて事務局に問い合わせたところ、きちんと下記のようなお返事をいただきました。

試験問題は100問です。
合格点は偏差値制ですので、各試験によってことなりますが、合格率はかなり高く90%近いですので、臆することなく下記のアドバイスを参考に受験してみてください。

試験が近くなるとつれて合格率はかなり気になっていましたが、90%と予想外に高いものでした。
「下記のアドバイス」というのは、上記「私の勉強法」のところでご紹介した事務局からのアドバイスと同じ内容でした。私は確認テストを重視して、ケーススタディはほぼ無視していたのですが、反省点としてはケーススタディにももう少し目を通しておけばよかったと思っています。



資格を業務に活用できているか?


メディカル・サプリメント・アドバイザーの資格そのものを活用できているわけではないですが、資格をとるまでの勉強は役立っています。

「コンドロイチンって本当に効くの?」
「血圧が高いんだけど、ニンニクがいいんだよね?」
「血糖値がいいんだけど、どんなサプリメントがいいの?」

といった質問には、それなりの根拠を示して答えることができるようになりました。
また、受講テキストは職場にパソコンがあればそこからアクセスできますので、急に「〇〇におすすめのサプリメントある?」と質問を受けたときに、パソコンからテキストを開き、疾患名で検索して、その疾患に用いられるサプリメントを調べることができます。



資格を取ってよかったと思うか?


デメリットといいますか、ちょっと不信感を抱いていることとしては、会員になると隔月郵送のメディカル・サプリメント関連の雑誌が無料になるとあり、これまで数回申し込みをしたのですが、一度も送られてきていないことでしょうか。基本的に事務局とのやりとりはメールになりますので、やりとりがわかりにくくなることがあります。雑誌の問い合わせはスルーされていますが、そのほかの問い合わせには迅速に対応していただけました。

テキストもWeb上にあるのみで、紙媒体のものがほしいときは自分で印刷するしかありません。受講料が高いので、紙のテキストも用意してくれたらいいのにと思いました。

資格をとることで、ひととおりメディカル・サプリメントの学習ができたのはよかったと思いますし、業務にも役立てることができますが、費用もそれなりにかかりましたので、同じ学習をするのにメディカル・サプリメント・アドバイザーという資格がベストだったのかというと、今はまだ何ともいえません。

年会費を考えると、いつまでこの資格を維持すべきか迷いどころではあります。わたしの職場ではとくにこの資格を持っているからといって何か優遇されるわけではありませんが、もしかしたら職場によっては資格によって待遇が変わることもあるかもしれません。今いえることは、メディカル・サプリメント・アドバイザー資格の取得はけっして無駄ではなかったけれど、費用対効果は不明といったところでしょうか・・・。




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