ドラッグストアで働いていると、つい無駄遣いしてしまう原因

2019/05/23

雑談

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私はドラッグストア併設の調剤薬局で働いている薬剤師なのですが、「ドラッグストア」という特殊な環境で働いていることで、ついつい買ってしまうものがあります。今回は私が個人的に「これって余計な出費だよね?」と感じた品物についてご紹介したいと思います(※薬や健康に関する話題ではありません)。



1位 ミラノコレクション 12,000円+税


ミラノコレクションというものをご存じでしょうか?

私は美容に疎く、ドラッグストアで働くようになるまでその存在を知らなかったのですが、いまやドラッグストアの風物詩ともいえる一品です。カネボウから発売されている「おしろい」と、「香水」のコレクションです。

芸術の街、イタリア・ミラノ。
格式高い建造物や、美しい彫刻など、歴史的な文化遺産が奏でる優美な世界観をモチーフに、年に一度の限定商品をお届けしているプレミアムブランド、ミラノコレクション。
1991年のデビュー以来、高いデザイン性と、気品あふれるコレクションにより、歴史を積み重ねてきたシリーズです。
(カネボウHPより引用)


コレクションの軌跡 | Milano Collection 2019 | カネボウ化粧品
毎年、秋頃から店頭で予約が始まります。受注生産なので、予約をしないと購入することができません。
美容系ブログでは「神の粉」などと呼ばれ、ミラノコレクションのフェイスパウダーを使うと、いかにお肌がきれいになるかという、ミラノコレクションのすばらしさについて語られています。

が、ドラッグストアの従業員にとっては「神の粉」と称賛してばかりもいられない事情があります。

それはノルマがあるからです。
売上目標ではなく、必達の目標です。
店舗によって客層もまちまちなわけで、数十個のノルマが課せられても、達成できないことはしばしばです。主に責任をとらされるのは店長なのですが・・・、「ノルマをクリアできない」ことは許されないので、万が一予約の数が足りないということになれば、従業員でなんとかするしかありません。

話は変わり、私が働くドラッグストアには、女帝のようなビューティー担当さんがいます。けっして悪い人ではないのですが、周囲への影響力が強いため、ビューティー担当さんの機嫌がよければ、従業員みなが平和に過ごせるし、機嫌が悪ければ・・・という状況です。

そのビューティー担当さんから、ある日、
「そういえば今年のミラノコレクションどうする?」
と聞かれました。

つまり、

買うの? 

買わないの? 

と聞かれているのですが、私は職場ではなるべく平和に過ごしたいので、
「買います・・・!」
と即答しました。

そんなわけで予約をし、年末になってやっと商品が入ってきたので、受け取りました。
お値段12,000円です。さすが立派です(2018年版です)。

ミラノコレクションは従業員にとってノルマであり、うれしいばかりではありませんが、こうして実物を手にしてみると、とても豊かな、幸せな気分になります(気分的に、お姫様になったような)。今年も1年間がんばったし、自分に12,000円のフェイスパウダーあげてもいいよね、という気持ちになります(でも、ビューティー担当さんに声をかけられなかったら買わなかったと思います)。

お値段とても高いですが、フェイスパウダーとしてすばらしいことは間違いありません。
おそらく他のドラッグストアでもノルマが課せられているのではないかと思います。
(ドラッグストア従業員のノルマは、他にもおせち、お中元、お歳暮、クリスマスケーキ、恵方巻、・・・たくさんあります)

ですので、ミラノコレクションの予約受付開始のポスターを見かけたら、興味のある方は「予約をしたい」と声をかけてくださると、従業員はとても喜びます。






2位 クリスマスケーキ 1個2000円くらい


上でも触れましたが、ドラッグストア従業員に課せられたノルマはたくさんあります。そのなかでも、一番無駄遣いだなと思うのが、クリスマスケーキです。

これは、私の無駄遣いというより、制度的に無駄なことをしていると思うので、腹が立ちます。毎年、クリスマスの時期になると、各店舗ごとに数十個のノルマが課せられます。

ですが、実際、わざわざドラッグストアでクリスマスケーキの予約をする人ってほぼゼロなんです。自分でも、ドラッグストアでクリスマスケーキを買うならスーパーで買うし、スーパーで買うなら、ケーキ屋さんで、量産品ではない、おしゃれなケーキを買いたいと思います(そうは思うのですが義理で、自分の店で購入しています)。

やはり最終的にノルマの責任を取らされるのは店長なのですが、熱心な店長は自分の子供のママ友にケーキを買ってくれるようにお願いし、予約を集めたりしますが、大体の店長は従業員に買ってもらったり、自分で複数個買ったりすることで、ノルマをクリアします。ひどいときには、店長一人で10個近いケーキを買っていました。とても自分では消費しきれないので、アルバイトの子に配ったり処分したりしたようです。恵方巻などの食品ロス問題が取り沙汰されていますが、ドラッグストアにも食品ロス問題、あります。



3位 お菓子 毎月5000円以上


うちの会社だけかもしれませんが、ドラッグストアでは時々、「特売品」としてお菓子が妙に安く売られていることがあります。休憩時間に売り場を眺めていると、ついつい、買ってしまいます。ほかにも、「新商品」「期間限定の味」などに弱いので、毎日100~500円のお菓子を買っています。ひと月あたり5000円以上。お菓子のちりつも威力は恐ろしいです。

余談ですが、たしか昨年にカントリーマアムの期間限定商品「チョコミント味」が発売されました。チョコミント好きな私はとびついて買ったのですが、とてもまずくて完全に無駄遣いでした。でも、わざわざ商品化されるのだから、こんなにまずいわけがない。私の舌がおかしいのでは? と思いパートさんにおすそ分けして感想を聞いたのですが「とてもまずい」と言っていました。


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