いよいよ花粉が本格的に飛び始める季節になってきました。この時期は、店頭で受ける質問も、花粉症にかんすることが多くなっています。なかでも、「コンタクトをしたまま使える花粉症の目薬ありますか?」といった質問をよく受けますので、まとめてみることにしました。
なぜコンタクトレンズをつけたまま点眼してはいけないの?
店頭に並んでいる大半の目薬のパッケージには、コンタクト用の目薬でないかぎり「コンタクトレンズを装着したまま使用しないこと」といった注意書きが書かれているかと思います。なぜ、コンタクトレンズをつけたまま目薬を使えないかというと、おもに次のような理由があります。
- 目薬によって、レンズが変形したり、着色したり、性質が変わるおそれがある。
- 目薬の成分がレンズに吸着することで、角膜が障害されるおそれがある。
なかでも、ソフトコンタクトレンズの場合、水分を多く含むので、目薬の影響を受けやすいといわれています。
コンタクトレンズをつけたまま使える花粉症の目薬
選択肢はそんなに多くありませんが、コンタクトレンズをつけたまま使うことのできる、(花粉症による)かゆみを抑える成分の入った目薬がいくつかありましたので、ご紹介します。
①ロートアルガードコンタクト/ロート製薬
【成分】【効能・効果】
目のかゆみ、目の疲れ、眼病予防(水泳のあと、ほこりや汗が目に入ったときなど)、紫外線その他の光線による眼炎(雪目など)、ソフトコンタクトレンズ又はハードコンタクトレンズを装着しているときの不快感、目のかすみ(目やにの多いときなど)
【ポイント】
- ソフト/ハード/O2/使い捨てレンズすべてに使えますが、カラーコンタクトレンズ装用中には使えません。
- 防腐剤として塩化ベンザルコニウムを含みません。
- HPより、清涼感レベルは5段階中「4」でした。
- 防腐剤として○○が入っていないからコンタクト装用中でもOKといったような、含まれる成分による使用可否の判断がなされるのかメーカーに確認してみたところ、ある成分が入っているからダメとか、入っていないからOKとかそういった判断ではなく、コンタクトに影響がないことを試験しているため、との回答でした。下記③の製品販売元のライオンにも、同様の問い合わせをして、同様の回答がありました。
②ロート【アイストレッチ】コンタクト/ロート製薬
【成分】【効能・効果】
目の疲れ、ソフトコンタクトレンズ又はハードコンタクトレンズを装着しているときの不快感、目のかすみ(目やにの多いときなど)、目のかゆみ、眼病予防(水泳のあと、ほこりや汗が目に入ったときなど)、紫外線その他の光線による眼炎(雪目など)
【ポイント】
- ソフト/ハード/O2/使い捨てレンズすべてに使えますが、カラーコンタクトレンズ装用中には使えません。
- 防腐剤として塩化ベンザルコニウムを含みません。
- HPより、清涼感レベルは5段階中「3」でした。
- かゆみ・炎症をしずめるクロルフェニラミンマレイン酸塩の濃度は①のアルガードコンタクトよりも低いです。目のかゆみはそこそこで、「疲れ」もあるという方は、こちらがおすすめです。
③スマイルコンタクトEX AL-W/ライオン
【成分】【効能・効果】
目のかゆみ、ソフトコンタクトレンズ又はハードコンタクトレンズを装着しているときの不快感、目の疲れ、目のかすみ(目やにの多いときなど)、眼病予防(水泳のあと、ほこりや汗が目に入ったときなど)、紫外線その他の光線による眼炎(雪目など)
【ポイント】
- ソフト/ハード/O2/使い捨てレンズすべてに使えますが、カラーコンタクトレンズ装用中には使えません。
- 防腐剤として塩化ベンザルコニウムを含みません。
- 清涼感レベルが7段階中「5」のクールタイプと、清涼感レベル「なし」のマイルドタイプがあります。
- ①のアルガードコンタクトに抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムと、アミノ酸成分のL-アスパラギン酸カリウムを追加した成分構成です。抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムと、抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩のW処方をアピールしています。
0 件のコメント:
コメントを投稿